2013年8月19日月曜日

不動産鑑定事業部コラム 第⑥回 「不動産投資のデメリット」


こんにちは。

不動産鑑定事業部 鑑定士の伊奈です。
弊社では夏休みが終わり、少々バタバタしております。
まだまだ暑い日が続きそうです.。
皆様、熱中症等お気を付け下さい。

さて、前回コラムでは、不動産投資のメリットについてご紹介しましたが、
今回はデメリットとその対策について考えてみます。
 
オーナー様によってはメリットよりも気になる部分かもしれません。

不動産投資のデメリットとして、以下の項目が挙げられています。
 

①空室リスク

空室の増加、空室期間の長期化により、
当初予定していた賃料収入が得られないと、収支計画が狂ってしまいます。

この原因としては、物件の老朽化、競合物件の増加等が考えられます。

また景気が落ち込むと実家から通う人が増え、特に学生の需要が落ち込みます。

対策としては、管理会社の家賃保証サービスの利用、
入居条件の緩和(フリーレント、礼金0、賃料の値下げ)等があります。

但し、ローン返済やキャッシュフローに支障が生じないか
事前にきちんと検討することが必要です。

 
②災害のリスク

地震や火災により、建物が倒壊・消失してしまうリスクがあります。

これについては、保険への加入はもちろん、
耐震性、防火性の高い構造の物件を選ぶことが大切です。

さらに、購入前にハザードマップや地歴調査を行い、
地震や水害リスクの低い立地かどうかを調べておくことも有効と考えられます。

 
③資産価値・売却価格・賃料下落のリスク

景気の低迷により、地価が下落することで
資産価値が目減りすることが考えられます。

そして、投資収益を確定するために、売却する際の価格が、
地価の下落、建物の老朽化のため、低下する可能性があります。

対策としては、今後の日本人口減少とその動向を踏まえて
エリア選定を行うことや賃貸需要等のマーケット分析を
事前に行うことが重要となってきます。(弊社HP参照

また、建物のメンテナンスを適切に行うことも必要です。

 
④流動性の低さ

現金が必要になった時に、
不動産はすぐに現金化できないという問題があります。

売り急ぐ場合には、
7~8割程度の値段で売却しなければならない羽目になりまねません。

そのため、不動産投資は余裕資金で長期的投資スタンスを持つことが基本です。

一方、エリアやマーケット分析による物件の選別をしっかり行っていれば、
次の買い手がすぐに見つかるため流動性リスクを下げることができます。

 
複数のデメリット対策に有効な「リノベーション」

①及び③に関しては、既に購入していて空室が長期化または多数発生している、
建物が老朽化していてどうしても賃料を下げざるを得ないケースも考えられます。

しかし、マンションの外観・設備等をフルリフォームするには
莫大な費用がかかります。

こういった場合、思い切ってリノベーションを行うことで、
苦境を脱する可能性が高くなります。

特に2030代向けの1Rについては、驚くほどの効果が上がります。

彼らは内装のデザイン性を最も重視して物件を選択するため、
リノベーションにより外観、交通利便性等の悪条件をカバーすることができます。

さらには賃料をあげることも不可能ではありません。

ただ、費用対効果を確実に上げるためには、
単にリノベーションと言っても優良なデザイン、
ターゲットの選定等様々な要素を的確に判断しなければなりません。

これは実際にあった例ですが、
神奈川横浜市にある3棟続きのアパートで空室が増えてしまい、
営業努力をしてもなかなか埋まりませんでした。

そこで全室リノベーションを実施したところ予想を超える反響があり、
地元の仲介業者からも紹介しやすいと好評で空室も次第に解消、
今では満室中でも空き確認の入る地域の人気物件となりました。


上記複数のデメリットをできるだけ容易に減らしたいとお考えなら、
まず管理会社を選ぶこと、これが一番大切です。

しかし、管理会社はより取り見取りでも、
リノベーション実績の豊富な管理会社となると、
まだまだ数が少ないのが現状です。


これは余談ですが、7月に東京ビックサイトで開催された賃貸フェアは
2日間で延べ2万人超の入場者がありました。

その中でも、当社のブースは定額35万円のリノベーション、
豊富でモダンなデザイン事例と社員の頑張りで大変注目を集めました。


カタログは3000刷名刺200枚をマンションオーナーや関係業者に手渡し、
300枚以上アンケートを回収することができました。

既にリノベーションの依頼が入ってきており、
フェアの盛況ぶりでリノベーション需要の高まりを実感することができました。